お疲れ様です。蔵馬です。
みなさんフェザー級大会を覚えていらっしゃるでしょうか。
この大会についてブログで記事を書くと言っていたのに相当遅れて申し訳ございませんでした。
いやいや、もう開催から1年半くらい経ってるんですね。
時が経つのは早いなあ。
・・・
本当に、申し訳ありません。
なぜ記事を書くのが遅れたか
理由は大まかに2つあり、仕事が忙しくなりすぎたことと、カバレージを書くことをナメすぎていたことがあります。
当時は会社のほうで参加していたプロジェクトがちょうど変わる時期で、
新しい人間関係や勉強しなければならないことについていくのがやっとな状態でした。
デュエプレは楽しくて続けていましたが、ブログを書こうとすると筆が止まり、を繰り返しておりました。要するにやる気の問題です。
そしてカバレージを書くことの大変さに大会開催後に気づいてしまったのです。
僕はMtGの大会カバレージをMtGやってないのに読むのが好きで、
大会に参加しなかった人にも雰囲気が伝わるような記事を書きたいと思い、
参加者の方に軽くインタビューまでしていましたが、
オンライン開催だと全てのデュエルの流れを追うのは1人だと限界がありました。
めちゃめちゃ見通しが悪くて申し訳ございませんでした。
それでも記事を出さないのがずっと心残りになってまして、
今回1年半経って供養のためにキーボードをカタカタ言わせているわけであります。
どんな大会だったの?
特殊レギュレーションの大会として開催しました。
ルールは以下の通りです。
・デッキを組む際に総コストを74以下に調整すること。
・第1弾〜第7弾のカードが使用できますが、別途禁止・制限カードがあります。
カードのコストに対して制限を掛けたのは我ながら画期的だったのではと思っています。
カードプールが7弾までなのはインフレが進んだことで悪名高い8弾(ちなみに僕は8弾が一番すき)が出る直前に開催したからですね。
どんなデッキが生まれたの?
コストが制限されているので、そのルール下でもデッキパワーに影響がないであろう速攻が多いだろうと予想していました。
実際、今大会の最大勢力は赤緑速攻でした。(16人中5人が使用。)
上位も赤緑が独占するかな?と思ったのですが、
ゲームテクターのトーナメント抽選機能により、
赤緑速攻はほぼ共食いになってしまいました、以下にミラーマッチを挙げます。
この大会の面白さがよく出ていると思います。
処理札とパワーライン
<2回戦第4試合>
●カッキー選手(赤緑速攻)対 ちゃんみほ選手(赤緑速攻)○
2人のデッキレシピの違いを見てみましょう。
こちらはカッキー選手(@pi2zFn4wbYHyply)のレシピ。
おなじみの1コスト獣に加えてトリガー獣が16枚採用となっているのがカッキー選手のレシピの大きな特徴でした。
カッキー選手が後悔していたことが2つあります。
まずベア子を入れなかったこと。
このルールにおいてこのピアラハートとベア子はデーモンハンドとナチュラルトラップだとさえ言う声もありました。
デッキの総コストを見ると72なので、ベア子を採用する余裕があることがわかります。
そしてもう1つが「ゴンタは採用した方が良かった」。
多色が増えることを嫌ってか、パワー担当はレイジ・アームとサエポヨになっていますね。
状況によってはパワーが5桁になることさえありますが、
素のパワーが1000と、ピアラとベア子の処理範囲であり、
パワー4000のゴンタの方が場持ちが良かったということになります。
これを踏まえてちゃんみほ選手のレシピを見てみましょう。
ゴンタ4投、ピアラ4投、ベア子4投!
カッキー選手が悔やんだポイントをクリアできていることがわかります。
また、トリガー獣として孤高の願を採用。
無理なくガイアスマッシャーが入るビーストフォークデッキに仕上がっています。
ガイアスマッシャーに関しては「パンプアップが活きた場面は無かったものの、パワー5000を確保できるのが良かった。」とおっしゃっていました。
特殊ルール下での処理札をケアした環境読みの光るデッキですね。
波状軍団の猛攻
大会はある程度環境デッキが絞られますが、
誰も予想していなかった環境外デッキが大会を荒らすこともしばしばあります。
このフェザー級大会も例外ではありませんでした。
それはらっきー選手(@k3T4EGmDnysMWWN)のウェーブストライカー(以下WS)でした。
ランクマッチ(大昔)ではネクラカラーやリースカラーで見かけることが多かったWSですが、今回はカラーリングを白緑の2色に絞りつつ、
ニンジャパンプキンやマッチョメロンなど2打点を確保できるクリーチャーが大量です。
特に、マッチョ・メロンは2コストで2打点と、
フェザー級のルール下では中々の壊れっぷりでした。
また、赤緑速攻でゴンタやガイアスマッシャーが提示した「パワーライン」という問題をWSは(能力発動が必要ですが)軽々超え、
このデッキは白緑というカラーにもかかわらず圧倒的な暴力性を持っていました。
<2回戦第1試合>
○らっきー選手(白緑WS)対 TaKaZu選手(青単)●
青単を使用したTaKaZu選手(@Takyazuu)もパワーの重要性には気が付いていました。
「(コストが)74制限なのでパワーが命だと思いました
すぐにアングラークラスターのことが頭に浮かびました」
「ビートが多いことは予想してました」
ビート対策は功を奏し、TaKaZu選手は1回戦目の速攻デッキを退け2回戦に進出。
しかし、その2回戦でぶつかった壁がウェーブストライカーでした。
「(アングラークラスターの)パワー6000は予想通り強かったものの、
ウェーブストライカーが更にパワーで上回ってきたので途中から動けなかったです」
結果はWSの勝利。
勢いそのままに白緑WSは決勝まで駆け上がりました。
決勝 環境デッキvs環境外デッキ
決勝は赤緑のミラーマッチを制したちゃんみほ選手と、
白緑WSという環境の盲点をついたらっきー選手がぶつかり合いました。
結果を先に記すと、赤緑速攻を使用したちゃんみほ選手の勝利となりました。
今大会の肝はパワーライン。
WSはラメールの効果を含めれば7000〜8000に到達するクリーチャーもいるので、
パワーだけで言えばWSに軍配が上がるように思えますが、
らっきー選手によれば「ウェーブストライカーを発動できなかった」とのこと。
そう、デーモンハンドとナチュラルトラップによって。
そうなると小型化したWSクリーチャー達を素のパワーで勝るゴンタやガイアスマッシャーが駆逐する形となったようです。
こうしてフェザー級大会は幕を閉じました。
主催者として嬉しかったこと
調整チームの存在
「白緑WSを作ったのは自分ではない」
大会終了後にらっきー選手からそう告げられ私は衝撃を受けました。
なんと、こんな思いつきの大会のために仲間内で調整してくれたとのことでした。
1人目の調整メンバーがラムダ氏(@Lambda_dmp)。
フェザー級に則った白青スターマンに気づいていた人物です。
残念ながら諸事情でフェザー級への参加はキャンセルとなってしまい、
白青スターマンは幻となりましたが、このデッキと赤緑速攻が当たったらどちらが勝つのか、とても妄想が捗ります。
2人目がミシパイ(@pokemonku)氏。
この名前を聞いてピンと来た方もいるかもしれません。
ガントラビートを環境に送り込んだあのミシパイさんです。(トニーーーーーック)
本大会には青黒ツヴァイランサーで出場していました。
白緑WSを作ったのは彼だったそうです。
惜しくも敗退してしまいましたが、私はミシパイさんのデッキビルディングに唸らされていました。
というのも、実は使用予定だった幻のデッキがあったのです。
なんと白緑霊光LO。全く予想外のカードに、レシピを見せられた時リアルに声が出ました。
このデッキをはじめ、チーム内で多くのレシピをシェアしながら調整していたそうです。
白緑WSはチームの力で上位に送り込んだデッキだったのです。
そして優勝したちゃんみほ選手も、おりく選手(リーストリガービートで参戦)(@oriku_NO_dhu)と事前にフェザー級ルールで勝負していたとのことだった。
「無理矢理ガイアスマッシャーを生成した甲斐があった」(ちゃんみほ選手)
調整の結果、パワーラインを重視したレシピになったということでしょう。
実はチーム対抗戦の様相も呈していた決勝。
選手達の熱量に熱くさせられました。
終わりに
繰り返しになりますが、記事を書くと言ったにもかかわらず、
1年半も間が空いてしまったことをお詫び申し上げます。
「次回も出ます!」と言ってくださった方がいたのに、2回目の開催もなく、
自分の言ったことを守れなかったことにずっと罪悪感がありました。
勝手ながら、今回記事を出したことで一区切りとさせていただけると嬉しいです。(ほんとすいません)
俺の思いつきに多くの人が集まってくれたことには感謝しきれません。
みなさんからデッキレシピが提出されるたびに興奮していましたし、
決勝の赤緑速攻vs白緑WSはこのルールのハイライトとなるマッチアップで、
開催してよかったと心から思えました。
結局のところ、主催者である俺が一番楽しませてもらった大会だったと思います。
謝ってばかりだったので、最後はお礼で締めさせていただきます。
大会に参加してくれたみなさん、大会を見てくれたみなさん、
ありがとうございました!
おわり